ひぬくれる愛、サロメ

ひぬくれる愛、サロメ

今日の登場人物の幾人かの中でヘロディアの娘のことを少し思い起こしてみました。彼女はサロメという名前で知られています。教会の伝統の中で彼女は洗礼者ヨハネのことを好きでしたが、ヨハネから断られて、その後、彼に対して恨みを持っていました。ちょうどその時、ヘロデ王の誕生日の祝いにサロメが踊りを踊ったが、それが気に入ったヘロデは「サロメが願うなら国の半分でもやろう」と固く誓いました。その結果、長い間恨みを持っていたサロメは、ヨハネの首を手にもって、切られたヨハネの口にキスしたという話があります。私たちが知っている預言者としての英雄的な最後ではなく、とんでもない最後の死です。

ヨハネは「あなたがたの知らない方がおられる。その人はわたしの後から来られる方で、わたしはその履物のひもを解く資格もない。」とか、「わたしは、“霊”が鳩のように天から降って、この方の上にとどまるのを見た。とか、かっこよかったのです。または、彼はイエスを見つめて、「見よ、神の小羊だ」と言った人物です。そのような人物のとんでもない最後ははずれた愛、サロメの恨みです。彼女は自分の恨みも断れた愛と考えたと思いますが、それは執着にすぎないものです。しかし、彼女のひねくれた愛もわかるのです。サロメの母親の間違った教えや早めになくなった実父のことをみると分かるようです。サロメのひねくれた愛は間違ったものですが、彼女の背景をみると少しわかる気がします。この話からみると、すべてのことの背景が見ることができればその人に慈しみを持つことができると思います。なぜ彼、あるいは彼女がそうするかは後ろの背景をよく見ると分かるようになると思います。私たちみんなが弱いところを持っているからです。ヨハネとサロメの物語りを聞くといつもひねくれた愛が浮かび上がります。または、サロメが少しかわいそうに見えるのです。